パソコンの知識向上と疑問解消になるかもしれないサイトです。
▼まずは、パソコンの動作を理解しましょう。
[1]起 動
電源スイッチを押すと、PC(パソコン、以下PCとします)はBIOSが起動し、機器のチェックをしてから、OSを探して起動させます。
OSは、普通はHDDから読み込んでメインメモリに書きこまれるので、少し時間がかかります。
このあと、Windowsが開いて作業ができる状態になるのです。
[2]ファイルを開く
何か作業をするとき、プログラムをHDDから読み込んでメインメモリに書きこまれ、作業が出来るようになります。これも、少し時間がかかります。
[3]作業をする
作業中でも必要に応じて、HDDに保存してあるファイルをメインメモリに読み込んだり、HDDに書き込んだりします。なので、時々待たされます。
[4]保存する
作業が終わると保存しますが、このとき、完了したデータファイルをHDDに書き込みます。ここでも、少し時間が必要です。
<まとめ>
このように、PCは「HDD」と「メインメモリ」の間でデータのやり取りをしながら、「CPU」で処理をしているのです。
▼仮想メモリをご存知ですか?
メインメモリが一杯で入り切らない場合、PCは「仮想メモリ」を使用して不足分を補います。
※ 仮想メモリは、普通はHDDにあります。
▼転送速度と処理速度
メインメモリ・CPU間の転送速度に比べ、メインメモリ・HDD間の転送速度は遅く、また、HDDは機械的な動作のため処理速度も遅いのです。
※HDDはとにかく遅いのです。
CPU・メインメモリの性能不足
PCの性能は、主にCPU・メインメモリにあります。
最近のPCは、最近のOSやソフトに対応していますので、それなりに動作しますが、やはり性能のいいパーツのほうがサクサク動作します。
また、古い機種のPCを使用していては、最近のOSやソフトが求める能力がないこともあります。
対策[1] 動作環境より性能は上に!
OSのWindows7では、「2コア以上のCPU、2GB以上のメインメモリ」となっていますが、この性能ではまあまあ動く程度なのです。そこそこ動かしたいなら「4コアのCPU、4GB以上のメインメモリ」にしましょう。
また、古い(XP時代以前の)PCを使用しているなら、そろそろ買い換えましょう。
GPUの性能不足
最近では高画質の動画やゲームなどが多くなってますので、画像の処理能力が求められます。これが不足するとゲームや動画が「カクカク」した動きになります。
対策[2] グラフィックス性能UP!
ノートPCや一体型PCは、購入時にグラフィックス性能を確認しておくことでしょう。
デスクトップPCは、グラフィックスボードの増設などを考慮しましょう。
せめて、ブルーレイの動画をスムーズに再生できる性能は欲しいところです。(VRAM 1GB以上)
ただし、オンボードグラフィックスの場合、メインメモリをVRAMとして使用しますので、メインメモリ不足にならないように、メインメモリの容量UPも考慮しましょう。
メインメモリ不足
上記のPCの動作で述べたとおり、仮想メモリ(HDD)へのアクセスが頻繁に起こるとHDDの動作速度の関係で遅くなります。
対策[3] メインメモリの増設ほか
メインメモリが不足しないように増設しましょう。使用状況にもよりますが、最低でも4GBは搭載したいとことです。また、メインメモリが安くなっていますので、出来れば、8GB(4GB×2枚)にしてはいかがでしょう。
ただし、32bit OSでは、4GBまでしか認識しないので、64bit OSをオススメしたいところです。
不要な常駐ソフト
PCが起動すると、目に見えないところで様々なソフトが同時に起動しています。これもまた、メインメモリ不足(HDDへの頻繁なアクセス)の原因であり、CPUへの負荷となります。
対策[4] 常駐ソフトの削減
PC起動中に最低限必要なソフト以外は、起動しないように設定しましょう。
☆システム関係(system 32 ?のような)
☆セキュリティ関係
☆LAN接続関係
ぐらいが有ればいいと思いますので、上記以外は、スタートアップを無効(チェックを外す)にしてみましょう。
ただし、この対策により、パソコンの起動や操作は速くなりますが、アプリケーションソフトの起動が遅くなる可能性があります。(必要なときに必要なもの全てを起動するから)
一時ファイルにドライブ(C)の空き容量が必要
PCは作業中、HDDの空いた領域を利用しながら動いています。そのスペースが少なくなると、少しづつしか書き込めなくなり、動作が遅くなります。
対策[5] ドライブ(C)容量は100GB以上・データはドライブ(C)以外に
OSがWindows7やVistaなら、ドライブ(C)は100GB以上にしましょう。(XPなら30GB以上)
また、作業の終わったデータファイルは、ドライブ(C)以外に保存し、ドライブ(C)の空き容量を圧迫しないようにしましょう。
特に最近は、高画質の動画のように大きなファイルがありますので注意しましょう。
初心者の方は、保存先の指定をしないので、勝手にマイドキュメントに保存されてしまいます。必ず、保存先の指定をするように心がけましょう。
不要なゴミファイル
ハードディスクには、ユーザー自身が気が付かないで残っている一時ファイルや不要ファイルがたくさんあります。これらのファイルが動作を遅くする場合があります。
対策[6] ディスククリーンアップは定期的に!
[ディスククリーンアップ]は、上記の不要ファイルを探し出して削除してくれます。モタツキを感じた時、または、定期的に行ないましょう。
HDDの動作速度は限界
PCのパーツは電気的に動作しますので、技術の進歩により速くなりました。しかし、HDDは機械的動作なので動作速度は、ほぼ限界といっていいでしょう。
対策[7] SSDやRAID構築
HDDの速度を補うために、2つのHDDと同時にアクセスして2倍の速度を出そうとするRAID0を構築する方法があります。しかし、現在ではより信頼性が高く高速にアクセスできる「SSD」を導入するのが主流でしょう。
プログラムの削除は、ほぼ必要なし!
XP時代のPCには、HDDが「30GB」しかないものがありました。この高速化対策はHDDの空き容量を確保するために仕方がなかったのですが、「HDD 1TB」の時代には必要ないし、効果が無い。
なので、ドライブ(C)は、100GBくらいにしておき、残りをドライブ(D)などにして、データファイルはここに保存するように心がけましょう。
ご注意
プログラムの削除は、PCをよく知った方が行なうのはいいのですが、初心者にススメるのはトラブルのもとになりますのでやめておきましょう。
デフラグは、HDDの寿命を縮める
ディスクに対して書き込みと削除を繰り返し行うと、ディスク内でのファイルの配置が不連続になり、空きスペースが細分化されてしまいます。細分化が進むと、連続した空き領域が少なくなるため、どの空きスペースにも入りきらないファイルが増え、ファイルを分割して2つ以上の空き領域に分けて保存するようになります。このようなファイルの分割保存が増えると、CPU負荷の増大やドライブのヘッドの移動量の増大を招き、読み書き速度の低下につながるのです。
確かに、効果のありそうな対処ですが、HDDがそのような状態にあるのか解らないままデフラグを行なうのは、HDDの寿命を縮めるだけなのでまずは、「解析」をしましょう。
デフラグは定期的に「解析」!
デフラグは、ディスクデフラグツールを使って行ないますが、無闇に行なうとHDDの消耗を早めます。まずは、「ディスクの解析」をして、最適化が必要かチェックしましょう。必要なときだけ、「ディスクの最適化」をしましょう。 (目安としては、断片化が10%以上になった時)
HDDの転送速度や動作速度は遅いので、できるだけアクセスを少なくしましょう。
そのためには、不要な常駐ソフトの削除と、充分なメインメモリ容量を搭載しましょう。
HDDには作業領域として空き容量が必要です。
そのために、ローカルディスク(C)の全体容量として充分な容量が必要です。
便利さを求めて進化していくソフトは、徐々に複雑化・重量化していきますが、それに対応できるハードも必要なのです。できれば、最新のパソコンやパーツにしましょう。
SSDの導入も考慮に入れたいところですが、もう少し価格が下がるとうれしいのですが・・・。
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